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労使双方の労働条件の確保・改善のポイント~労働者名簿編、労働条件の不利益変更について~

こんにちは。東京都の社会保険労務士の頼木優子です。今日は、始めに「労使双方の労働条件の確保・改善のポイント~労働者名簿、賃金台帳について~」、そして「労働条件の不利益変更」について書きたいと思います。

まず、始めに。労働者の労務管理を適切に行うため、労働者名簿は作成し、労働者の氏名、雇入れの年月日、退職の年月日及びその事由等を記入しなければなりません。

また、賃金台帳も作成し、労働者の氏名、労働日数、労働時間数、時間外労働時間数、基本給等を賃金の支払の都度遅れることなく、記入しなければなりません。

これらは労働関係に関する重要な書類ですので、それぞれ3年間保存してください。

そして、「労働条件の不利益変更」について書いておきたいのですが、

ご存じの通り、労働基準法はあくまでも最低基準ですから、その基準を上回る措置を講じておられる事業主様もおられると思います。

ただ、その時問題になるのが、その上回る措置の状態から、労働条件を引き下げるような措置をとらざるを得ない時です。

例えば極端な例ですと、「退職金制度の負担が重くなったから、明日から廃止しよう」など。内容ややり方によっては、トラブルや裁判に発展する可能性があるのはお察しの通りです。


▲そもそも退職金は、労基法上必ず使用者が負うべき義務はないので、そのようにお考えになる方も実際はおられることもあるでしょう。


このような時、まずしばらくの間緩和措置、経過措置等をご検討されてみて、一定期間引き下げを猶予する代わりの方策をとることを、まず考えます。

もちろん、中でも誠意を尽くして説明責任は重要で、労働者の方の理解を得ることが重要です。従業員各方の受ける影響把握し、反対者に対しても理解を得られるよう努力することが大切です。そして、最後に就業規則の変更となります。

ただ、一般的に裁判等で労働条件を引き下げることが認めらるポイントとして、挙げられているのは以下です。

・引き下げの程度(が合理的か)
・引き下げの必要性の内容・程度
・内容が世間からみて妥当か
・その代わりとして他の労働条件をよくしているか
・労働組合や従業員に十分説明をしているか
・他の従業員への対応はどうか
・世間ではどうなっているか
・経過措置をとっているか   

以上の点が総合的に判断されますので、踏まえておくべき必須事項となるでしょう。

以上、続きはまた次回。